産業医科大学は1978年に北九州の地に開学してから42年を迎え、今日まで、多くの知見と人材を育み、輩出してまいりました。一方、近年の「働く人の健康」をとりまく状況は、大きな変化の時を迎えております。2019年度に改正された働き方改革関連法の中では産業医の機能が強化され、法令順守が求められる中で、治療と就労と両立支援、健康経営、ISO45001(労働安全衛生マネジメントの国際規格)など、産業保健専門職の需要は非常に高まっております。
このような状況を踏まえ、2017年度より本学が長年蓄積してきた叡智を産業保健専門職を志す者やその技能の向上を目指す方に広く還元するために、首都圏エリアにおいてさまざまな事業をスタートしました。 その1つがこの教育事業、「首都圏プレミアムセミナー」です。 開講から3年を経過し、受講された皆様には高い評価をいただいております。今後も、産業医学・産業保健に必要な知識・技能を身につける実践的な研修として内容もますます充実させて参ります。また、受講者有志による会も準備し、「ゆるやかな仮想医局」をコンセプトに社会の要請に合わせて進化する学びの輪を広げていければと考えております。 医師、看護職はもとより、衛生管理者、心理職、人事労務の方々等、産業保健に携わる方々の、一層のレベルアップのためにご活用ください。
産業医科大学長 尾辻󠄀 豊